ガードレールのうねりが美しすぎる、奥多摩の林道「安寺沢線」(東京都)

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「見える風景の美しさ」は、しんどい思いをしてまでヒルクライムをする理由のひとつかと思います。が、景色=山頂からの絶景が特に推される傾向にあるのが個人的にはあまり納得がいきません。道中が綺麗な山道だってあります。

JR青梅線 奥多摩駅にほど近い「安寺沢線」はまさにそういった林道です。

安寺沢線で美しいのは「道のうねり方」。ガードレールが一度左にうねって、すぐに右に切り返しています。そこからまた左手奥に続いていく。

こちらのカーブも強烈。ぐっと左に折れるガードレール、勾配は当然強烈。大腿にかかる負荷、一気に苦しくなります。ガードレールは今度は右に折れ、その先は見えず。

「そこで終わりだったらいいのに」

そう思わせてくれるのが、自転車的に「いいカーブ」だと思います。

ですが、そんな淡い期待は打ち砕かれるもの。曲がった先にあるのはストレートに伸びていくガードレール。突き当たりでまた大きく折れて「左斜め上」に続いています。

ヒルクライム慣れした人はだいたい頭のネジが吹っ飛んでいますが、それはまぁこんな風に道に裏切られ続けたせいでしょう。

緑の中を切り裂くようにガードレールが伸びている様は、意外と見られない景色だったりします。多くの林道は、木々や法面が視界を遮り、見通しがまったく利きません。安寺沢線は展望がいいタイプの林道ではありませんが、いい具合に「先」が見通せるのが特徴です。

ピーク間近のところは切り通しのようになっていて、これまた美しい。苔むしていて真夏でも涼しく、良い林道です。東京の喧噪を離れて、静かに上るのにぴったりかと思います。

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たまに東京を脱出しないとSAN値が保ちません。

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